シルクロード、それは旅のスピリッツであり、人類文明史そのものである
世界の古代文明史上、東の中国の古都西安から西の地中海に至るまで、東西を跨ぐ貿易街道があった。シルクロードである。この道は世界最古の文明(中国、インド、エジプト、バビロン)を結び、これらの沿線各国の経済、思想、文化及び文明の形成に大きな影響をもたらした。数千年の歴史の変遷でシルクロード沿線の神秘的かつ広大な土地に他では類をみない大量の文化財、遺跡、多種多様な民族風情をつくりあげてきた。シルクロードは過去のものではない。現在にも生きている。バザールの賑わい、民の底から溢れてくる唄と踊り、そして大地に響く馬蹄の音、颯爽とする騎馬民族。そこに、時代に流されない価値、歴史の重みが力強く訴えてくる。現代、私たちがシルクロードを旅し、見えるのは、東西の融合と衝突であり、文明と人の変動でり、過去と現在のカオスである。私たち旅に求めるものがすべてここに答えがある。
壮大な時空を旅する。流れる車窓と共に、文化が、人が移り変わってゆく
シルクロードの旅は中国一の国際都市上海から四千年の歴史を持つ西安、そして流砂の中に1600年以上も残された芸術の跡、敦煌の莫高窟へ。そのもっと西に足を伸ばし、数々の古代王国の廃墟に囲まれるトルファン、そしてシルクロード要の街ウルムチへ。この旅は中国という一つの国に存在する様々な文明、民族、芸術、そして現代における東西の格差などにも目の当たりにする。一般の旅行会社では、一回のツアーでそのどれ一つの街しか行けないケースが多いが、奔流の旅では一度の旅で、様々な地域に足を踏み入れ、中国の壮大さ、文明のスケール、文化の多様性、様々な価値観の存在を見せてくれる。
シルクロードの旅の心得
交流やボランティアなどで飾りがちな一般の学生旅行と違って、「奔流」の旅は本当に心の底から喜びを感じられる、旅のあるべき形を見せてくれる。
国際交流は与えられるものではなく、自ら進んで求めるもの――
交流は旅の中で自然に発生するもの。交流の”場”さえ与えれば。設える必要がないはずだ。奔流の旅では、船や列車を利用し、街にも自由の時間をふんだんに設けている。そうすることで、現地の人と多いに触れられるだけでなく、同じ目線での交流が実現できる。普通の観光では体験できないその土地の”真の姿”を見ることが出きる。そういったものは、”何時に、どこで”というものではなく、だから、あえて日程の中に“交流”という言葉をあまり使わない。気持ちさえあればいくらでも交流できるし、一人でゆっくりしたい時もあるのでは。自分の旅を自分らしく深めていくということは、一番旅先地域との文化交流になるのではないだろうか。
五感で旅する――
上海の空気の匂い、西安の街中の喧ごう、大地を踏む感触、その包容力、砂の鳴る音、人の温もり・・・同じ旅をしても、人によって感じるものが違う。シルクロードの旅では、現代人の感性を刺激するすべての要素がある。自分の五感を駆使して様々なものをこの旅から感じ取ってほしい。豊かな感性と好奇心が私たちをより深い旅の世界へと導いていく。
<天山を越えれば、地のある限り続く草原の道、そこで代々息づく風の民。>
シルクロードは荒涼たる大地、砂漠のイメージがつよいのだが、実は世界で一番広い草原もシルクロードにあるのだ。騎馬遊牧民で知られるカザフ人、そしてモンゴル部族の一部も天山の麓の大草原で暮らしている。「奔流」の「グレート・キャラバン」の旅や春のシルクロードの旅では、天山の大草原での乗馬を旅に組み入れている。天山での乗馬体験によって、これまで私たちのシルクロードの概念を完全に塗り替えるほど深い世界史の次元へ、そして哲学な次元へと考えを導いてくれる。
<様々な視点で楽しめるシルクロード>
シルクロードを語るのは難しい、それはシルクロードを旅してきた参加者の共通の思い。語れないけれど、永遠と忘れられない、一生影響を受け続けるのが、またシルクロードの旅なのだ。日本では、シルクロードと言えば、文化交流の道、そして貿易という視点では古代からの交易路でもある。文学者では、仏陀ロードという人もいる。つまり仏教伝来の道なのだ。冒険者たちは、〝死の砂漠”と呼ばれるタクラマカン砂漠やアレキサンダー大王でも越えられなかった標高5000メートルを超えるパミール高原に目を向け、考古学者たちはそこに埋もれた数々の古代文明に惹かれる。芸術家たちは風を抜く道だと表現し、歴史に疎い今の若者たちは、そこを原点だという。シルクロードには様々なテーマがあり、どの視点から見ても、私たちの想像を遥かに超えるものがある。大きな歴史を別として、我々にとって身近なもの、たとえばスイカや胡瓜、ポプラの木、ラーメン、ガラスなどは、実はシルクロードから伝わってきたのだ。一般的にある場所に特定なテーマでくくられがちだが、シルクロードのテーマは旅する人一人ひとりが決められる。本当に得るものが多い旅というのは、形が決められているはずはなく、そのことはシルクロードの旅が教えてくれる。
人間がかつて歩いたもっとも長い道、シルクロード。中国の雄大さ、尊厳、変動、人の温もり、大陸の風を感じる旅へ。
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