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「モンゴル乗馬キャラバン」と「乗馬学校」、「グレートキャラバン」、そして「シルクロードの旅」の違い――主宰者による解説

「モンゴル乗馬キャラバン」と「乗馬学校」の違いは簡単に言うと、乗馬の日程が三日間と六日間の違いです。初心者の場合、一日目ではほとんど馬に揺られているだけですが、二日目になって初めて自分の意志で走れるようになります。三日目になると(上達早い人は二日目からも)非常に楽になって風のように楽しく走れるようになります。毎日著しく上達していくので、馬と対峙する中で感じられるものもたくさんあります。だから、三日間でも十分すぎるくらい満足できますが、さらに三日間朝から晩まで乗っていたら、馬から深いものを汲み取れるようになるだけでなく、技量的にも日本でいうと、二年間馬に乗っていたほどの技量になります。だから、自信のある方や本格的に乗馬したい方には「乗馬学校」企画をおすすめですが、毎年行うものではありません。今年偶々リピーターの方々の希望があり、そして九月の連休とうまく重ねられたので、三年ぶり再開しました。

 

「グレートキャラバン」と「乗馬キャラバン」の違いについては、一番の違いは場所です。乗馬キャラバンは内モンゴルの大草原で行いますが、そこはひたすら果てしない大草原です。もちろん想像超えるほど果てしないものだが、それは皆さんがイメージ通りというか、一応まだイメージできるのです。しかし、グレートキャラバンの辿る世界というのは、ユーラシア大陸の中心、シルクロードの奥地に位置する天山の神秘な世界です。天山を知らない方は富士山の麓とイメージする方もいるかもしれないが、天山の全長は2800キロメートルもあり、それだけでも日本列島以上の存在です。そこには、皆さんが想像すらできないような人間の手つかない大自然です。地球の壮観がそこに集まっているといっても言い過ぎではないと思います。大草原もあれば、砂漠も大河もあり、険しい山もあり、ゴビもあり・・・チベット、アメリカインディアン、アイルランド、カナダ、メキシコ、日によってまったく異なる景色に出会い、違う国に来ているように彷彿してしまうほどです。私は世界のいろいろな場所で馬に乗ったことがありますが、馬上の視点からこれほど壮大で美しい景色は世界他の場所で出会えないはずです。この場所に行くには長い列車とバス、天山を横断し、中国の軍事基地を通るなど、非常に難しくて、旅費の違いは基本的にそこに辿るまでの費用です。観光が存在しないからこそ、素朴な人たち、アドベンチャー的な刺激と、地球と人間の二つの「原始」と出会えることを期待してください。

 

ついでに、「中国シルクロード~古代文明とその今を辿って」のコースは、名前通り、シルクロードの代表的な街、遺跡を辿っていきます。普通の旅行と思ってしまう人もいますが、この旅の中で出会うものは文化ではなく、文明です。そして三蔵法師や現代の冒険家たちも苦しめられる敦煌の砂漠やトルファンの火焔山など大自然にも挑みます。自分の足で踏み入れるからこそ感じられるシルクロードがあります。そして、街も文化も食事も人の顔もすべてがダイナミックに変わり、明るいシルクロードの人も音楽も踊りも随所の深い交流も深く旅する者の心に残るでしょう。シルクロードの旅は人ごとでは表現できないのですが、旅の中で得たもの感じたものは、旅が終わってすぐだけではなく、何年経っても、時と共に色あせることなく、形が変化しつつ、旅人の人生に大きな影響を与えつつけるでしょう。

 

奔流の旅では参加者たちがそれぞれ求めるものも異なり、感じることも様々ですが、一応私の視点で解説してみました。少しでも参考になれればと願っております。

 

2015年6月

 

張 宇

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