みんなのことが大好きだし、歌うことが気持ちいいし、星はきれいだし、ご飯はおいしいし、お酒もおいしいし、全てが、書ききれないほど良すぎて、そんな今に少し戸惑ってしまいます。
武蔵野美術大学 空間デザイン 2年 白銀 美紀さん
(2007年モンゴル乗馬キャラバン参加)

「私は何のために絵を描いているのだろうか」と思い悩んでいたところ、綺麗な写真のポスターが目に留まり、参加してみようと思いました。実際に旅に出て、大自然に広がる草原で、遊牧民と馬と個性あふれるみんなに触れたとき、自然にスケッチが出来て、そして喜びを感じている自分を改めて感じることができました。
日本を出発してからずっと、まるで初めて見る映画を2倍速で見ているようでした。日程に書いていたことだけでなく、羊の解体だったり、月下に遺跡を訪ねたり、馬頭琴を調べを聞いたり、そして現地の人とはしゃいたり、夜はお酒を飲んで、星空の下で歌を歌いました。何より、風に吹かれながら馬に乗り、草原を駆けたことは、最高に楽しく、幸せな時間でした。

はじめは鐙にどうやって足を固定させればいいのかもわからないまま不安でいっぱいでしたが、次第に慣れてくると草原の陸に向かって馬と一緒に駆け抜けている自分がいました。駆け足になるとみな興奮する。馬もそうかな。その一瞬一瞬の楽しさ、感動、馬と一体になれた感覚は忘れられません。

広い草原を見つめながら、パカッパカッパカッパカッ…の馬の足音と握り締めている手綱、全てが」そろってこみ上げてくる感動でした。
張さんが言っていた、「馬も人も一緒になってはじめて自由になれる」という言葉が強く響きました。草原で駆けている間、普段日本で感じるしこりのようなものなど思い出すこともなく本当に自由な気持ちでいられました。
見渡す限りの大草原、満天の星空、流れ星、休憩時に食べたおいしいスイカやハミウリ、寒い中で温かく燃え上がるキャンプファイヤー、馬の優しい目、遊牧民の心からの笑顔。全てが一生の宝の思い出となりました。
はじめは、お風呂もない草原での生活がちょっと不安でしたが、始めてみると全く抵抗なく快適に過ごせました。ゲルの中はちょっとした装飾品と絨毯と布団があって、天井が意外と高いのでテントよりも過ごしやすかったです。モンゴルは風が気持ち良いので、数日くらいならシャワーが浴びれなくても気になりませんでしたし、青空トイレにもすぐ慣れました。

キャラバン中、同世代の子達と行動を共にした中で、言葉の壁を越えた笑いがあちこちにあふれていました。彼らが、誇りである馬を見るときの嬉しそうな目や、惜しみなく愛情を注ぐ姿、一緒にふざけ合う時の無邪気な笑いが印象的でした。
旅の間、どの景色も素晴らしく文字通り「絵になる」ので、スケッチや写真で風景を切り取るのが楽しかったです。あと、やっぱり乗馬が思い切り楽しめたのはよかったです。
この旅での経験が一生の財産になると思います。特に美大生におすすめしたいです。